こんにちは。
パーソナルスタイルのカキヤです。
最近は春の訪れを感じる日も増えてきましたね。
ニュースの天気予報に桜の開花がセットで報道され、事務所から見えるしだれ桜の木も咲き始めました。
さて、温かい日は日中暖房なしでも快適に過ごせる日が増えてきました。
そこで今回は、この頃のパーソナルスタイルの家が無暖房状態でどのくらいの室温なのか、工事中の現場にて実際に計測を行いました。
お引渡し後のお住まいでは、どうしても冷暖房の影響を受けてしまいます。
そのため、無暖房・無冷房の室温を測定できるのは、断熱施工を終えた一定の期間となります。
今回は、大枠となる大工工事は完了し、まだ一部隙間のある状態の難しい内容ではありますが、下記条件下での曇りと晴れの日の実測データを紹介いたします!!
■室温測定の条件
- 計測場所 :1階リビング(南東向き、2.56m×2.2mの引き違い窓が2つあります)
- 工事進捗 :大工工事完了 内装工事中
- 玄関土間未処理(ドア枠下10センチ程度の隙間あり)
- エアコン用ダクトが空いた状態
- 測定日 :曇りの日・2025年3月12日(水)、晴れの日・2025年3月14日(金)
- 測定時間 :0:00~23:00(1時間ごとに計測)
- 住宅性能 :
- UA値:0.35W/㎡K
- C値:0.14㎠/㎡
- ηAC:0.8(W/㎡)/(W/㎡)
- ηAH:1.1(W/㎡)/(W/㎡)
※数値の説明は下部をご覧ください
- 計測場所写真:
■曇りの日の計測結果
この日は最高気温が15度と、一日を通して一般的に肌寒い気候でした。
しかし、室温の変動はわずか4度程度と安定しており、日中にわずかに上昇した温度が夜までほぼ横ばいで続きました。
これは、住宅の保温性能が高いことを示しており、外気温の変化に影響を受けにくいことが分かります。
■晴れの日の計測結果
この日は最高気温が18.5度と春らしい暖かさで、日中は上着を脱いでいる人もいる気候でした。
朝6時には外気温が上昇し始め、それに伴い室温も上昇。朝9時の時点で室温は20度に達している状況です。比較的多くの方がエアコンなしでも過ごしやすい室温となりました。
特にこの住宅は南東向きリビングで、大きな引き違い窓が2つ設置されているため、太陽の光を室内に取り込みます。そのため、日中の最高室温は24.3度となり、半袖で過ごす人がいるほどの暖かさになりました。
さらに注目してほしいところが、隙間のある状態にもかかわらず16時以降に外気温が急激に下がる中でも、室温は緩やかに低下し、外気温が10度を下回っても20度前後を維持していた点です。室温の低下が緩やかな点は、断熱性能の良さが見て取れます。
この結果から、この時期の晴れた日であれば一般的に一日を通して暖房なしで過ごすことができる室温であることが分かりました。
■省エネ効果と快適な暮らし
室内の保温性能や気密性能が高いと暖房を使用する際も、少ないエネルギーで家族のちょうど良い温湿度を維持しやすくなります。
パーソナルスタイルでは、高断熱・高気密の住宅を通じて、省エネルギーで環境にもお財布にも優しい住まいをご提案できるよう取り組みをしています。
今後もお引渡し前やお引渡し後の室温データに加え、壁や床の表面温度を計ったりと様々な実測データをもとに、快適な家づくりのために検証を進めてまいります。
勉強会では、今まで計測しましたデータもご紹介しておりますので、ぜひ一度パーソナルスタイルにお越しください!
次は梅雨時期の室温や湿度を計測して、ご紹介する予定です!
これからも皆様に有益な情報をお届けしていきますので、ぜひご期待ください!
用語の説明
UA値:「外皮平均熱貫流率」の略称で、建物内部の窓や壁などから、外部へと逃げる熱量を外皮等の面積全体で平均した値のこと。 住宅の「熱の逃げやすさ」を示した数値です。数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅であることを意味します。(さいたま市では、断熱等級6 0.46W/m2・K以下、断熱等級7 0.26W/m2・K以下)
C値:住宅の気密性能を表す数値で、「相当隙間面積」とも呼ばれます。建物全体の隙間面積を延床面積で割ったもので、数値が小さいほど気密性能が高いことを示します。(気密施工をしていない一般住宅の参考値:C値2.0c㎡/㎡前後)
ηAC:夏の日射取得量が分かる数値。
ηAH:冬の日射取得量が分かる数値。